AEO制度とは
AEO(Authorized Economic Operator : 認定事業者)
米国同時多発テロ以降、貿易における国際的な流れとなっているセキュリティ確保と物流効率化の両立を目指した制度で、 WCO(世界税関機構)がガイドラインを示しています。先進各国においては、優れた貨物管理体制を有する事業者を認定し、 優遇する「AEO制度」の構築が進められており、日本では輸出入者(荷主)向けのAEO制度が既に運用されていますが、 2008年4月に国際運送に従事する物流事業者をAEO認定の対象とする制度も創設されました。
認定通関業者制度
貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された通関業者のための制度であり、これを利用することにより通関手続きの特例措置を受けることが可能となります。
AEO通関業者
2011年4月12日付けにてAEO制度による『認定通関業者』の認定を取得
当社は予てよりAEO制度による認定通関業者の取得を目指し、社内体制の整備、並びに従来から推進しておりますコンプライアンスに基づいた通関業務を更に徹底した結果、2011年4月12日、貨物のセキュリティ管理と法令遵守(コンプライアンス)の体制が整備された者として、税関長より『認定通関業者』として認定・公示されました。認定通関業者として適正且つ円滑な通関に一層努力する所存でございます。 認定通関業者制度は2008年4月に創設されました。当社は2011年4月に認定を受けた時点で、東京税関認定分として当初の11者に入る早さでの認定となっております。AEOの認定を受けるには高いコンプライアンス遵守とセキュリティーの確保がされている必要があり、当社は早い段階からその基準を満たしておりました。AEO通関業者としても長い信頼と実績がございますので、お客様各位におかれましては、安心してご利用いただけるものと自負しております。
認定通関業者のメリットとして
輸入者の依頼により行う輸入貨物の通関手続において、貨物の引取り後に納税申告が行える (特例委託輸入申告制度)ため、輸入貨物の一層の迅速かつ円滑な引取りが可能となる等、 その利便性が向上します。
輸出者の依頼により行う輸出貨物の通関手続については、特定保税運送者による運送等を前提に、保税地域以外の場所にある貨物について輸出申告が行える(特定委託輸出申告制度)ため、 リードタイム及びコストの削減等が図られます。
申告官署の自由化
2017年10月、関税法等の改正により営業区域の制限が撤廃され、蔵置場所を管轄する税関官署にどこからでも申告が可能となります。認定通関業者においては、蔵置場所にかかわらずどの官署でも自由に申告する事ができます。
一般的な輸入通関の流れ
外国からの貨物が船卸しされて保税地域に搬入後、税関に輸入申告を行います。
輸入貨物は、食品衛生法、家畜伝染病予防法、植物防疫法その他の法令で規制されていますが、それらの法令で規制された品目を輸入しようとする場合、法令に基づいて許可・承認を受けている旨を税関に証明する必要があります。
税関において必要な審査、検査を経て関税等の納付を行うと輸入が許可され、貨物の国内への引き取りが可能になります。
一般的な輸出通関の流れ
貨物を保税地域に搬入後、税関に輸出申告を行います。
輸出貨物は、外国為替及び外国貿易法(輸出貿易管理令等)、バーゼル条約(有害廃棄物の規制)等の法令で規制されており、それらの法令に該当する品目であるかどうかを十分に確認する必要があります。
税関において必要な審査及び検査等を経て輸出が許可されると、貨物の船積みが出来ます。